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筑波嶺 の 峰 より落 つる みなの川 恋 ぞつもりて 淵 となりぬる
陽成院
現代語訳
超訳(現代風語訳)
好き好き好き好き愛してる
解説
この歌は、恋する相手を想う気持ちを筑波山の情景に重ね「初めはほのかだった恋心も、今ではこんなにも深く激しいものになった」という気持ちで詠んだ歌です。
恋する気持ちが次第に激しくなっていくのを、山から流れ落ちる川の様子に例えています。川の始まりは、山のいただきから湧き出るせせらぎです。最初は細かった川も、次第に水かさを増して、深く太い流れになります。その様子がまるで、自分の恋心のようだと詠んでいるのです。
そして「筑波山」という言葉は恋を連想させる
歌枕とは、古くから歌に詠まれている土地や名所のことです。「この地名といえば〇〇だな」というように、歌枕は決まった情景を連想させます。
筑波山の場合、「峰」「東国」「恋」などを連想させます。
筑波山は茨城県にある山で、山頂が
そして、筑波山は「
歌垣とは、結婚していない男女が集まり、歌ったり踊ったりする行事のことです。男女は思いを寄せる相手に恋の歌を送り合い求婚しました。
裏話
作者の
表向きは病気ために退位したとされますが、実はある事件に関わっているとかいないとかで退位「させられた」とか。
政治的な駆け引きなどではっきりとした真偽はわかりませんが、この歌が詠われたのは若い頃。后となられる姫君にささげられたものです。
…若いといっても、17歳で退位されていますが…。
陽成院 (868~949)
第57代天皇。